【イベントレポート】国語専門の小中高大のロイロ認定ティーチャーと一緒に考える「生成AI時代の国語授業」

【イベントレポート】国語専門の小中高大のロイロ認定ティーチャーと一緒に考える「生成AI時代の国語授業」

2026年1月10日(土)に、大阪府の大商学園高等学校で開催された国語教育に関するイベントレポートです。
小学校から大学までの国語教育に携わる先生方が一堂に会し、それぞれの専門性と知見を共有しながら、生成AI時代における「これからの国語授業」のあり方について、熱い議論が交わされました。

登壇者それぞれの実践紹介と生成AIとの向き合い方
実践紹介
野中 潤 教授(都留文科大学)
予想以上のスピードで進化していく生成AI時代において、教育現場では様々なジレンマ(学校では安心安全のツールで学習するが、家庭では制限のない生成AIに触れているなど)が生じているとお話しくださいました。「禁止か」「放任か」の二択ではなく、どのような未来を見据えて、子どもたちの学びを設計するのかが重要だと語られました。
原田 秀一 先生(大商学園高等学校)
予見→遂行→自己省察という自己調整のサイクルを子どもたち自らが回していくために、どの場面でどのような生成AIの活用をされているのか、実践を紹介いただきました。一つの例として、子ども自身が学習のプロセスに目を向けることができるよう、学習の計画や振り返りの内容から生成AIが評価・助言を行う仕組みを紹介されました。
黒瀬 直美 先生(広島城北中・高等学校)
単に学習課題を解決するために生成AIを使うのではなく、また、スキルの獲得だけを目的とするのでもなく、生徒の主体性を発揮できるような学習デザインの中で、いかに生成AIを使うかが重要だと言及されました。さらに、生成AI導入への4つのステップを提示され、特にレベル1のまずは先生がたくさん使って視野を広げることが重要だと話されました。
藤井 海 先生(大阪府公立中学校)
国語を学ぶ意味について、「自分の意見を相手に伝えること」と言及されました。人間は自分が触れたものからしか言葉や語彙を獲得できません。生成AIが日常的な現状で、生成AIからも言葉を獲得することも可能です。多角的に言葉に触れることができる一方で、考えていない言葉も増えてしまう。その中で思考はできているのか?相手と確実な対話ができているのか?と、「立ち止まる力」も大切だとお話しくださいました。
樋口 綾香 先生(大阪府公立小学校)
国語の学びにおいて「表現すること」「対話すること」を子どもが心から楽しむためには、まずは安心な学習環境、自分で学びを楽しめる授業が重要だとお話しくださいました。教材との出会い、一人ひとりの読みの違い、生成AIとの対話等から、子ども自身が「自分らしい言葉」を生み出すことができるように、授業をデザインすることが大切だと語られました。
中野 裕己 先生(新潟大学附属新潟小学校)
まず初めに、「生成AIにはできない人間だからこそできることを子どもたちに育んでいきたい」という思いを語られました。特に、小学生の発達段階では、分からない言葉(記号)を言葉で理解することは困難です。だからこそ、たくさんの経験をさせて、経験と言葉と結びつける→言葉を理解するというプロセスが重要だと語られました。
グループディスカッション&生成AIによる録音分析
ここまで6名の先生の実践を聞いて学んだことや感じたこと、また日頃どんな実践をしているのかを、小グループでディスカッションしました。会話は野中先生作の録音分析アプリに記録していきました。
参加者からは、以下のような会話が聞こえてきました。
生成AIを使った創作物の評価に悩んでいる
コピペでなんでも解決する子が出てきた
AI以前に、デジタルシティズンシップを実践している
教員側のAI経験値が不足している
小中高における指導法の違いは何だろうか。

パネルディスカッション:「各校種における国語教育の現在地」
生成AIの学び方はどうすればいいのか?
上記の参加者からの問いに対して、パネラーからは、「まずは先生が使う」「生成AIに聞く」「自分の教育観を知ってくれている人に聞く 」という先生自身の心構えや行動について話されました。また、「自分で判断できる力を身に付けてから生成AIを使う 」「課題感をもったところから始めさせる(例:作文の書き出しなど)」といった生徒と生成AIの出会わせ方で心がけていることについても語られました。

今後の国語科はどうなるのか?
子どもたちがこれから先の未来を歩んでいく中で、生成AIとの向き合い方は避けて通れない道である一方で、国語教育の価値とは何かを議論されました。議論の中で、生成AIを活用することで、相手との共通了解のズレに気付けることや、教員の時間が生まれ子ども一人ひとりの思考と向き合う時間が増えるというAIを活用する良さを認めつつ、言葉を獲得するプロセスを大事にすることや言語感覚・身体感覚を育む経験の重要性などを再認識する時間となりました。
グループで考える来年度の実践
アイデアを発散→AIでインフォグラフィックを作成
校種ごとに分かれて、来年度以降どのような実践をしてみたいかを考えました。アイデアを共有ノート上のカードに記録していきます。最後にカードをNotebookLMに取り込み、インフォグラフィックを作成しました。
参加者同士が対話を通して今日の学びを振り返りながらも、最後のアウトプットを楽しんで共創する姿が印象的でした。
参加者の皆様が作成したアウトプット資料

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