【授業レポート】個別最適・複線型を意識した理科 新渡戸文化中学校 奥津憲人先生
2024.06.06(木)公開授業でも何でもない平日に、通常の授業を見学させて頂きました。個別最適や複線型、児童生徒が自己選択して学びに向かう内発的動機付けなど、奥津先生の仕掛けに驚かされました。
チェックイン
中学校理科「筋肉と骨格」にあたる範囲での授業でした。理科室で行われましたが、最初の座席はどこでもOK。お友達と一緒に座る生徒さんも居れば、一人で座る生徒さん、思い思いの座席に着席しました。奥津先生から最初に今日のキーワードと何をしていくかの簡単な説明の後、生徒さんたちは「チェックインシート」に前回の振り返りと今回の進め方を記入してロイロノートで提出しました。特徴的なのが2点。
1. "じっくり行こうぜ""のんびり行こうぜ""我が道を行く"の3パターンから今日の自分の進め方を選べる
2. 学習内容について毎回"問い"を考える
1. については、自分の進め方を自己選択しています。"じっくり行こうぜ"コースは奥津先生と一緒に、簡単な実験や観察などを通して学習していく進め方。"のんびり行こうぜ"コースは今回の学習範囲に対してe-boardなどの学習コンテンツも自由に見たり調べながら、自分のペースで学習し、1枚の確認プリントを完成させる進め方。“我が道を行く"コースは理科に関する学びであれば、学び方や内容は自由だけど、最後に振り返りのチェックアウトシート(全コース共通の問い)だけは提出してねという進め方。
"じっくり行こうぜ"コースはくじ引きを行ってグループを決めて、お互いに会話などもしながら学習を進めていきました。
2. については、どの様な問いでも構わないので、自分なりに疑問の中から興味関心を引き出していきたい意図もある様でした。自分で問いを生み出し続ける事、そしてお互いの問いをロイロノートの回答共有で確認していく中で自ずと問いのクオリティも上がっていくと思われます。
展開
奥津先生から本日学習していく内容について簡単に説明があった後、重要語句と筋肉と骨格の仕組みについては自分達で調べてまとめていく活動でした。そしてグループで作成したプリントを奥津先生がチェックしてOKが出たところから、手羽先の解剖を行いました。ここでは和歌山大学教育学部附属中学校の矢野先生が作られた動画を提示し、解剖の手順と「腱」のはたらきについて実際に触りながら観察を行いました。
最後はチェックインシートに対する振り返り(チェックアウト)をまとめてロイロノートで提出しました。
所感
これまでの一斉講義型ではない展開や仕掛けを、チェックインの段階で生徒さんと共通認識ができている
ある程度を生徒さんに任せる勇気と、とはいえ合間で声掛けをするなどのバランスが絶妙
年間を通したカリキュラムと評定に関するルーブリックについて説明があるからできる技