ロイロノート・スクールでつくる遠隔授業

ロイロノート・スクールでつくる遠隔授業

SDGs(持続可能な開発目標)実現に向けての提言
ロイロノート・スクールでプレゼンを作成し、Zoomを使って世界中の教室をつないで同時に発表会を行いました。

2019年10月31日(木)、中国の日本人学校3校、マレーシアの日本人学校1校、日本の公立中学校1校、私立中学校1校で世界同時の遠隔授業が行われました。各校で持続可能な開発目標(以下、SDGs)をテーマとした学習に取り組み、ロイロノート・スクールを使ってSDGsの実現に向けた提言を行いました。1人1台のタブレットを持ち、離れた場所にいる生徒同士がロイロノート・スクールで意見を交換しました。提言を作成する場面では、シンキングツールを用いて考えをつくり出しました。提言について相互評価を行う場面でもロイロノート・スクールが活用され、国・地域を超えて深い学びが展開されました。

当日は講師として目白大学などが参加した他、仙台市教育委員会、公益財団法人海外子女教育振興財団からも遠隔での視察が行われるなど、遠隔授業の先駆をなす実践として高い注目を集めました。


主催校担当者である蘇州日本人学校、齋藤暢教諭は本取り組みの成果として、「生徒に国を超えた多様な考えに出会う機会を提供することができた。教員にも世界をつないだ授業がこんなにも簡単に実現できるということを示すことができた。」と述べています。

ー ロイロノート・スクールは、参加校との学習内容の共有に欠かせないツール ー
今回、行われた事前準備の一つが各校との学習内容(発表資料)の共有です。
当日の通信トラブルに備え、各校であらかじめ用意した発表資料と発表動画がロイロノート・スクールで共有されていました。
ロイロノート・スクールを活用すると、資料のやりとりがスムーズにできるため、遠く離れた場所にいながら、同じ教室にいるような感覚で授業に臨むことができます。

各校の発表を通して、異なる地域に暮らしているからこそ気づける点があること、異なる地域でも同じ課題を抱えていることについて体験的に知ることができました。また、普段とは異なる人から意見が得られたことも貴重な学習の機会となりました。こうした点において、異なる国・地域の学校がつながりあって授業を実施することの意義が感じられました。

蘇州日本人学校では、SDGsの実現に向けた提言を作成するにあたり、シンキングツールが大いに役立ったと言います。
「シンキングツールを活用することで、考えをまとめやすくなり、新たな考えをつくり出すことができるため、より説得力のある提言につながった。
提言をつくり出す過程で、生徒自身がより充実した発表を追求する姿勢が見受けられた。」と、学習内容の深まりが生徒の意欲を高めたと振り返ります。


ー 参加校とのつながりは、ロイロノート・スクールの研修会での出会い ー
世界同時授業に際して、重要な役割を担うのが参加校の存在です。参加校の募集に際して、齋藤教諭は、今年7月に自身が参加したロイロノート・スクールの研修会での出会いがきっかけであると語ります。この研修会では、全国から参加者(教員)が校種や担当教科の枠を超えて交流し、授業デザインについて考え合います。ここで交流した参加者に本取り組みへの参加を呼びかけ、今回の授業が実現しました。今後も本取り組みを継続し、国を超えた多様な学びづくりに挑戦し続けたいと、締めくくりました。


▽蘇州日本人学校のSDGsへの取り組みは下記ページをご覧ください。
中3 社会 SDGs行動宣言シンキングツールで作る
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