大1 ゼミ 修了レポート作成に向けて研究を進めてみよう【実践事例】(名古屋短期大学)

大1 ゼミ 修了レポート作成に向けて研究を進めてみよう【実践事例】(名古屋短期大学)

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基本情報
授業担当者杉山 実加
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科保育科1年/ゼミ
単元1年次 修了レポート
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〈実践の概要〉
1年間かけて作成する「修了レポート」において、ロイロノートを活用しています。
前期は、①何をテーマにするのか、②なぜそのテーマにしたのか、③何を明らかにしていく必要があるのか、という3点を取り上げました。文献調査の方法やHP、レポートの序章の書き方をロイロノートで学生に送信します。ゼミでの説明を踏まえて、後学生は授業内及び次回授業までに、学習を進め期限までに課題をロイロノートで提出をします。提出されたものに教員がコメントを添えて返却します。学生は授業までに修正を行います。レポートに関する情報がロイロノートに蓄積されるため、長期間にわたる学習のポートフォリオとしてもロイロノートが機能しています。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
手書きではないこと、提出期間中であればいつでも提出可能なことが、学生の授業外での学びを促進することに繋がった。
個別指導が容易になったため、学生の能力に合わせながらの指導が可能となり、全員が到達目標まで学習を進めることができた。
操作説明をしなくても学生間で使い方を教え合ったり、スライドを工夫したりするなどの姿が見られた。
ロイロノートが自然とポートフォリオとなることで、学びの足跡を学生が把握しやすい。

〈実践の目標〉
レポートのテーマを設定し、その設定理由を文章化する。
話し言葉と書き言葉について知る。
レポート作成に必要な文献を収集するとともに、研究課題を設定する。

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〈場面1〉調べてみたいテーマを書き出して共有する
関心があるテーマを書き出しゼミ内で共有した。専門の保育に関わるテーマだけでなく、「喜怒哀楽がある理由」や「楽しいものとはなにか」といったテーマを挙げた学生もいたため、各自のテーマ設定において刺激を受けることができた。「関心のあることがない」と授業後に相談に来る学生もおり、友だちの意見を見たことが自己理解のきっかけともなった。

〈場面2〉テーマを決定し具体化する
上記の活動を踏まえ、テーマを1つに絞りカードを提出することを課題とした。提出カードに対して「授業の際に口頭で教えてほしいこと」を教員が書き加えて返却し、学生はそれを踏まえて自らのテーマについて発表を行った。授業内で唐突に質問するのではなく、事前に疑問点を学生に伝えておいたことで、学生は心構えを十分にして授業に臨むことができていた。

〈場面3〉文章表現能力を高める
テーマ設定と同時進行で授業時には5分間の文章表現練習も行った。教員がカードを送り、表現が誤っている場合は訂正をして提出する。ゲーム感覚で取り組めることで意欲的な姿が見られた。レポート作成の場面でカードを参考にすることができるとともに、教員は文章表現能力の個人差を把握することが容易となっている。

〈場面4〉テーマ設定理由、研究課題をまとめる
文献調査を進めると同時に、テーマ設定理由と研究課題をカードに記入して教員に提出する。1回の提出で完了した学生と、3回の指導を経てようやく研究課題を明確にできた学生もいた。ロイロノートを介しての指導のため、学生・教員共に時間の制限を受けることがなく、面談形式の指導よりもスムーズに回数を重ねることができた。

〈場面5〉レポートの序章を作成する
レポート概要書が手書き指定のため、ロイロノートで簡潔に記入していた内容をもとに紙媒体の記入を進めた。紙媒体で書いたものを写真に撮りロイロノートで教員に提出することで、添削指導を個別に進めた。学生・教員の手元には毎回の指導のカードが残るため、互いにどのように修正したのかを常に見返すことができた。

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