専門学校1年 ビジネス日本語(非漢字圏留学生対象)【実践事例】ECC国際外語専門学校 岩川岡 ちはる

場面に応じたビジネス会話の作成と再生

実践の目標
人間関係を含めた場面の理解ができる。
聞き手の心理を考慮した上で、ビジネスシーンに適した語彙や表現、イントネーションの選択ができるようになる。
立ち居振る舞いや表情など、日本文化における非言語情報を理解し、使えるようになる。
相槌やクッション言葉などにも注意を払い、円滑なコミュニケーションへの配慮ができるようになる。

実践の場面
1. ロール・カードに書かれた場面を理解する
配布されたロール・カードを読み、場面を理解する。
ロール・カードの内容は、1週間の学習内容に沿ったもので、カード内には会話作成のヒントを<使用語彙・表現>として提示されている。学生は3~4人のグループに分かれ、互いに理解内容について意見交換し、共通認識を得る。


2. 場面に応じたビジネス会話を作成する
グループごとに、場面に応じたビジネス会話をホワイトボードに書き出す。その際、文法や発音、表記のチェックをグループ内で行う。それでも残った誤用は教師がその箇所に下線を引いて指摘する。学生は再考と訂正を重ね、会話を仕上げていく。仕上がった会話は写真に撮り、教師に提出する。


3. 会話再生のための練習をする
ホワイトボードを見ながら役割を決め、会話を再生する。
その際、グループメンバーは互いに協力しながらアクセントやイントネーションをチェックして、意見を出し合う。他にも、表情や立ち居振る舞い、会話の間合いなどにも注意を向けながら、ホワイトボードを見ないで会話が再生できるまで練習を重ねる。


4. 会話を再生し、動画を撮影する
ホワイトボードを見ないで会話が再生できるようになったら、動画で記録する。撮影場所、小道具、文字情報の追加、カット割りなども含め、グループごとに工夫をして3分以内の作品として仕上げる。場面に合った表情、立ち居振る舞いなどの非言語情報も考慮しながら行う。


5. 動画を鑑賞、フィードバックを行う
グループごとに制作した3分以内の作品をクラス全員で鑑賞する。表情、立ち居振る舞い、全体の流れなどについて、良かったところ、もっと工夫が必要なところなど意見を出し合う。
学生が見落とした点については、教師が補足説明をする。


6. 写真と音声による作品を鑑賞し、フィードバックを行う
音声情報に重点を置きたい場合は、動画撮影ではなく、会話の流れに沿った写真を何枚か撮り、写真に音声情報を加え、スライドショーで鑑賞する。母音、子音、拍、アクセントの正確性をチェックし、文末イントネーション、話すスピード、間合い、相槌の仕方などの効果について確認する。


ロイロノート導入のメリット
音声指導にロイロノートが役立ちました。
(教員)文字カードに音声教材のテキスト情報を入力し、色ペンで正しいアクセント・ラインを加えたものを学生に配布
(学生)そのカードに自分の音声を録音して提出
(教員)別の色ペンで学習者のアクセント・ラインを上書きし、返却
学生は自分の発話を視覚的に確認でき、「正確に発話しているつもり」の学生にとって、弱点の把握に大いに役立っています。
録音、録画を何度でもやり直せるので、学生は提出期限のぎりぎりまで自発的に練習を重ね、一番仕上がりが良いものを提出することができます。
従来のような「本番一回が勝負の発音テスト」と比べると、取り組みが丁寧に行えます。