小3 情報 「プログラミングを生活で活用する」授業第1弾ロボットゲーム【実践事例】(日本女子大学附属豊明小学校)

小3 情報 「プログラミングを生活で活用する」授業第1弾ロボットゲーム【実践事例】(日本女子大学附属豊明小学校)

日本女子大学附属豊明小学校
田中 栄太郎教諭
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ロイロノート・スクールを活用し、アンプラグドプログラミングを体験してアルゴリズムについて学び、論理的な思考を養います。

プログラミング的な思考を意識させ、それを児童の生活の中で役立てることを目標に3つの授業を計画しました。本時は1つ目の、アンプラグドプログラミングを体験し、プログラミングとアルゴリズムを知る授業です。ロボットに命令を出して、宝箱を◆のマスから●のマスに移動するゲームを通してプログラミングを体験していきます。
児童にロボットゲームのルール説明をした後、グループに分かれて2つの問題に取り組みます。問題用紙に必要な命令を書き込んだ後、ロイロノート・スクール上で手順のカードを並び替えて思考を重ねていき、解答をロイロノート・スクールで提出します。答え合わせは、各グループの児童1名がロボットとなり、命令の通りに動いて手順(プログラム)を実行します。その際、途中でうまくいかない場合は「エラー(バグ)」、それを直すことを「デバッグ」という言葉も学びました。2問目は難易度が高くなったため、児童は試行錯誤しながら問題を解いて、答え合わせを行いました。
最後に『プログラミングを学ぶ前に読む アルゴリズムえほん1』(フレーベル館)の読み聞かせをして、アルゴリズムとは何か知り、生活の中にも色々なアルゴリズムがあることを学びました。

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ロイロノート導入のメリット

シンキングツールの枠にカードを並べることで、アルゴリズムの手順数を視覚的に比較することができました。また、カードの入れ替え、複製が容易にできるので思考に時間をかけることができました。

提出した解答を大型スクリーンに即座に提示できるので全体で意見を共有しやすく、また教師の提示の手間が減るので短時間で授業を展開することが可能でした。

問題用紙に鉛筆で書き込み、ロイロノート・スクールで手順を並び替えていく方法で、アナログとデジタルを併用することができました。小学3年生には丁度良いICTの活用方法であったと感じます。


実践の目標

論理的に考え、プログラミング的な思考を養うことができる。

プログラミングの用語、アルゴリズム、プログラム、プログラミングなどを知る。


実践の場面

1. ロボットゲームのルールを知る
はじめに例題を提示し、ロボットゲームのルール説明を聞く。
赤い矢印の向きでマス目にロボットは立っており、黄色の◆のマスにある宝箱を拾って、青い●のマスに宝箱を置いてガッツポーズをして任務完了となる。使える命令は以下の6つである。

前に○マス進む
右を向く
左を向く
宝箱を拾う
宝箱を置く
ガッツポーズを決める



2. グループで相談して問題に取り組む
5人のグループに分かれて1問目の問題に取り組む。問題用紙を見て必要な命令を考えていく。命令はロイロノート・スクールのテキストカードで配布され、必要な分はコピーすることにした。用紙に必要な命令を書き込みながら、ロイロノート・スクールのシンキングツールの白紙のシート上で手順のカードを並び替えて、思考を重ねていった。



3. 1問目の答え合わせを行う
グループの解答をロイロノート・スクールで提出する。
答え合わせは、各グループの児童1名がロボットとなり、命令の通りに動いて手順(プログラム)を実行した。その際、途中うまくいかなかった場合は「エラー(バグ)」、それを直すことを「デバッグ」という言葉も学んだ。エラーはどこを直せばいいのか、すぐに考え始める(デバッグする)児童も見られた。



4. グループで試行錯誤しながら問題に取り組む
2問目は宝箱が2つになり、難易度が高くなった。
実際に身体を動かしてカードの流れを確認する姿も見られた。問題用紙には何度もルートを書き直した跡が見られ、児童の試行錯誤の様子が伝わってきた。



5. 2問目の答え合わせを行う
2問目の解答を終えたグループの答え合わせを行った。
条件に合わせて手順を考えることに苦労したのがよく分かった。他のグループも自分たちの手順と比べながら、互いのプログラムの良いところや間違い(バグ)を考えていった。



6. アルゴリズムとは何かを知る
問題を終えた後、教師による『プログラミングを学ぶ前に読む アルゴリズムえほん1』(フレーベル館)の読み聞かせを聞き、アルゴリズムとは何かを知った。また、ある目的を達成するため、そこに至るまでの手段、手順は何通りも考えられること、そして生活の中にも色々なアルゴリズムがあることを学んだ。


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