小6 社会 貴族のくらし【実践事例】(京都市立藤城小学校)

小6 社会 貴族のくらし【実践事例】(京都市立藤城小学校)

京都市立藤城小学校
堀川 紘子教諭
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ロイロノート・スクールでのプレゼンテーションを通して、一人ひとりが自分の役割を意識できる学習を行います。

グループの4人を「衣」、「食」、「住」、「文化」の4つの担当に割り振り、それぞれの担当ごとに集まってプレゼンテーションを作成します。各グループで作成したプレゼンテーションをグループに持ち帰り、発表しあいました。プレゼンテーションを聞き終わったあと、「なぜ日本らしさが生まれたのか」に対する自分の考えを、児童それぞれワークシートにまとめます。ワークシートを撮影し、教師に送信。それを一覧表示し、電子黒板に映し出しながら複数の児童に発表させました。
「中国の文化が入ってこなくなったので、日本風の文化が生まれた」という考えになった児童たちに、「中国との交流はあった」という資料を提示します。そして再度、「なぜ日本らしい文化が生まれたのか」ということを考えさせるため、イメージマップを用いて課題に対する見方や考え方を広げていきました。その後、本時に至るまでの板書を撮影していたものを提示し、「平安時代になってなぜ独自の文化をつくろうとしたのか」と問いかけました。
学習課題に対するまとめをワークシートにまとめ、それを撮影したものを教師に提出させ、児童同士で回答を共有しました。授業の最後に、文化が生まれる背景には様々な要素が関連しあっていることについて考え、本時のまとめとした。

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ロイロノート導入のメリット

これまで学習してきたことや、プレゼンにまとめてきたことがすべて学習の「足跡」として残っており、必要なときに学びを振り返ることができました。

考えを共有し合う際に、発表が得意な児童の考えだけを知るのではなく、クラス全員の考えを「共有」することができます。

本校ではタブレット端末の台数が限られており、常に同じタブレット端末を活用することができませんでした。しかし、ロイロノートが導入されたことで、どのタブレット端末を活用しても自分のノートを活用することができるようになりました。


実践の目標

テーマに関する資料を集め、プレゼンにまとめる学習を通して、情報を取捨選択することができる。

それぞれが学んだことを比較・関連づけ、「なぜ日本らしい文化が生まれたのだろうか」という問いについて、様々な視点からとらえ、自分の考えを深めることができる。

日本らしい文化が生まれた背景について考え、文化がどのように生まれるのか、自分なりの考えが持てるようにする。


実践の場面

1. グループごとにプレゼンテーションを行う
まず、授業を始めるまえに、本時の学習のめあてを全体で確認する。
貴族のくらしを調べて学び合うため、ジグソー法を用いた。4人グループをそれぞれ、「衣」、「食」、「住」、「文化」の4つの担当に割り振り、それぞれの担当ごとに集まってプレゼンテーションを作成。その後、作成したプレゼンテーションを各グループに持ち帰り、それぞれ発表しあった。



2. プレゼンテーションを聞いて分かったことをメモする
それぞれがプレゼンテーションをしている際、他の児童はプレゼンテーションを聞きながら、分かったことをメモする。
また、プレゼンテーションを聞き終わったあと、疑問に思うことや、分からなかったことを質問したり、自分の感想を述べたりする時間を持った。



3. 自分の考えを電子黒板に表示して発表する
プレゼンテーションを全て聞き終わったあと、「なぜ日本らしさが生まれたのか」に対する自分の考えを、児童それぞれワークシートにまとめた。ワークシートを教師に提出させるため、ワークシートをタブレットで撮影し、ロイロノートで教師に送信する。教師は児童から送られてきたワークシートをロイロノートで一覧表示し、電子黒板にそれを映し出す。全体でそれぞれのワークシートを確認しながら、複数の児童に発表させた。



4. 児童の発表をイメージマップでまとめる
ここまでの学習を通して児童たちは、「遣唐使の廃止により中国の文化が入ってこなくなったため、日本風の文化が生まれた」という考えにほぼまとまっていた。しかし、「当時は中国との交流はあった」という資料を提示し、児童の思考を揺さぶらせた。
そして再度、「なぜ日本らしい文化が生まれたのか」ということを考えさせるようにした。思考を深めるため、イメージマップを用いて課題に対する見方や考え方を広げた。その際、教師はできるだけ「なぜ?」と問いかけ、考えた理由や根拠を明らかにするよう児童に促すようにした。



5.「日本らしい文化が生まれたのか」について自分の考えをまとめる
本時に至るまでの板書を撮影していたものを提示し、「平安時代になってなぜ人々はこれまでの中国風の文化の真似から独自の文化をつくろうとしたのだろう?」と問いかけた。児童たちは、衣(ファッション)という切り口から「自分なら流行を真似するかどうか」という自身の経験と比較し、学習課題にアプローチしていた。



6. なぜ日本らしい文化が生まれたのか、考えを共有する
学習課題に対するまとめをワークシートにまとめ、それを撮影したものを教師に提出させた。電子黒板に表示するのと同時に、児童同士で回答を共有し、友達の考えが読めるように設定した。その効果があってか、積極的に友達の考えを読む姿が見られた。
授業の最後に、文化が生まれる背景にはひとつの事象だけではなく、様々な要素が関連しあっていることについて考え、本時のまとめとした。



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