高1 サイエンスリテラシー 結晶の育成と比較対象実験 - 理数探究基礎(サイエンスリテラシーⅠ)【実践事例】(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)

高1 サイエンスリテラシー 結晶の育成と比較対象実験 - 理数探究基礎(サイエンスリテラシーⅠ)【実践事例】(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
小宮 啓輔教諭・伊藤 渉教諭
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ほんものの体験とプロジェクトへの参画こそが、何よりの学びだと実感してもらう授業を実現します。

フラーレンナノウィスカーとタンパク質結晶について、それぞれの結晶がどのように生成されるのかについて、先行研究と結晶生成の観察実験を行った。
授業は2週に分けて行い、1週目は横浜市立大学・橘教授からナノテク材料分野の先端研究について講義を受け、結晶生成の実験に必要な条件についてグループでディスカッションを行った。2週目には、実際に結晶作成のための溶液を調製し、1週間かけて結晶の生成過程を観察した。まとめとして、先行研究と観察実験の結果をグループで発表した。

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ロイロノート導入のメリット

思考過程の順につないで保存しておけるため、思考を思い返す際に役に立ちます。

思考過程や観察結果などをそのままプレゼンテーションに活用できるので、汎用性の効く優れたデジタル研究ノートとして使うことができます。

プレゼンテーションに必要な一連の作業を感覚的に行えるので、作業効率を飛躍的に高めることができます。

感覚的・視覚的なスライドを作成できるため、相手にわかりやすく伝えることができます。

プレゼンテーション(課題)から生徒の理解度をダイレクトにはかることができ、大学教授や大学院生(TA)から的確なフィードバックをもらうことができます。


実践の目標

ほんものに触れる体験をする。

研究プロジェクトに主体的に関わり、ディスカッションや観察、結果データの処理、結果の考察に対して、当事者意識をもって取り組む。

他者に対して自分たちのプロジェクトに興味を持たせるだけでなく、自分たちの視点にいかにオリジナリティがあるかを伝える。


実践の場面

1. ナノテク材料分野について講義を受ける

横浜市立大学・橘教授から、ナノテク材料分野の先端研究の内容について紹介いただいた。フラーレンナノウィスカーやタンパク質結晶についての基礎知識、結晶生成のメカニズムから析出方法、宇宙エレベータなどへの応用といったナノテク材料の活用の可能性について、知的好奇心をくすぐられる講義を受けた。


2. 結晶の析出法についてレクチャーを受ける

今回取り扱う2種類の結晶の析出法について、橘教授の研究室所属の大学院生(TA)からレクチャーを受けた。ここで、今回の析出法における実験の条件設定についてもヒントが出された。(フラーレンナノウィスカー:界面析出法、タンパク質結晶:塩濃度勾配法)


3. 実験条件についての先行研究、ディスカッションを行う

「結晶の生成の最適な条件」を明らかにするために、ロイロノート・スクールの検索機能を用いて先行研究を行った。調べたことをロイロノート・スクールに保管して、各自研究ノートを作成した。そして、どのような条件で実験を行うかをディスカッションし、カードに記録した。(条件設定の例:溶液の比率・濃度・恒温槽の温度などなど)



4. 結晶の生成過程を観察する

結晶作成のための溶液を調製し、結晶の生成過程をロイロノート・スクール上に写真とともに記録した。記録は1週間行った。


5. 発表に向けた準備を行う

プレゼンテーションへ向けて、スライドを作成した。1週間の観察結果を、ロイロノート・スクールで送り合って集約した。さらにチームで手分けをして、プレゼンテーションに必要な資料やテキストカードの作成、プレゼンテーションの流れの作成などを行った。
事前にロイロノート・スクールで教員からプレゼンテーションのフォーマットを送っておくことで、生徒たちにプレゼンテーションの骨組みをわかりやすく示すことができた。


6. プレゼンテーションを行う

グループごとに発表時間4分・質疑応答2分でプレゼンテーションを行った。
大学教授やTAの方々にも見てもらい、直接フィードバックをもらった。また、来年度に向けた改善点についてもディスカッションを行った。


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#高等学校 #理数探求基礎 #サイエンスリテラシーⅠ
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