【イベントレポート】Next GIGA語ろう!2026 第1回 教育委員会 × 学校で進めるデジタル・シティズンシップ教育


2026年1月22日(木)に開催されたオンラインイベント「Next GIGA語ろう!2026」のレポートです。
第1回目は、林 一真 氏(岐阜聖徳学園大学)、土田牧也 氏(岐阜市教育委員会)にご登壇いただきました。
学校現場・自治体・大学がどのように協働し、子どもたちのテクノロジー活用を支える持続可能な学びの環境を築いているのか、「デジタル・シティズンシップ教育」の取り組みをご紹介いただきました。


目次


デジタル・シティズンシップ教育
時代背景とテクノロジーの本質とは?
Society5.0は「IoT・ビッグデータ・AI(人工知能)」の3つの軸で展開されていると整理されました。特に生成AIは、自然言語で指示できる点が革新的である一方、ハルシネーションやフェイク動画の課題にも言及され、正しい情報とは何かを立ち止まって見つめ直し、自分ごととして判断することが大切だとお話しいただきました。
テクノロジーは人の可能性を高めるものであり、その上位には「人権や公平性を保障する」という概念があると説明されました。

従来の生徒指導からの脱却
「皆一緒であるべき」「きまりや機能規制で縛る」といった、外側から押さえつけるようなこれまでの生徒指導のあり方では、学習権を奪いかねないと指摘されました。
変化の激しい時代において、押さえつける指導だけでは、トラブルが起きた際に子どもが自らの力で対応することが難しくなります。トラブル後に叱るのではなく、善し悪しを判断する根拠を示し、内面から判断できる力を育てる必要性が示されました。

デジタル・シティズンシップ教育が目指す理念と6つの大前提
デジタル・シティズンシップの基本理念として、「テクノロジーの善き使い手となる」「情報社会の善き市民になる」という2つの理念をご紹介いただきました。
先生が意識して持っておきたいこととして、テクノロジーとアナログの二項対立ではなく、テクノロジーの活用が前提であること、危険を強調しすぎないこと、対話を中心に折り合いをつけること、子どもを信頼することなど、6つの大前提が示されました。

理念を元にした、これまでのルールづくりを見直す
禁止中心のルールは、思考停止を招く可能性があると指摘されました。「なぜいけないのか」を考えさせる機会を持つことが重要であり、教師の都合による管理になっていないかと参加者に問いかけられました。理由を共に考え、多様な視点から折り合いをつけていく過程そのものが学びになると説明されました。


岐阜市が進めるGIGAびらき
岐阜市のデジタル・シティズンシップ教育の位置付け
岐阜市の教育振興基本計画のキーワードとして、「リアルとデジタルのベストミックス」を掲げているとご紹介いただきました。さらに、デジタルが先ではなく「リアル×デジタル」であることが強調されました。その基盤にデジタル・シティズンシップの理念を位置付け、善き使い手を育む方針であるとお話しいただきました。

学校へのデジタル・シティズンシップ教育理念の共有
岐阜市では「デジタル・シティズンシップ」の考え方を示したパンフレットを作成し、保護者にも配布しているとご紹介いただきました。「〜してはいけない」ではなく、「〜していきましょう」という表現に統一し、幅を持たせた内容にしているとご説明いただきました。また、管理職研修・ICT担当者研修などを通じて、理念を共有しているとお話しいただきました。

GIGAびらきの概要・計画
「GIGAびらき」は小学1年生を対象とした、岐阜市版のタブレット貸与式であるとご紹介いただきました。単に配布を行うのではなく、初めてタブレットに触れる1年生が、楽しくより良く使おうとする意識を醸成できるように企画されているとご説明いただきました。「初めての出会いは一生残る」という考えのもと、出会いを大切にした設計であるとお話しいただきました。
近隣の大学と連携協定を結び、教職志望の学生が参画しているとご紹介いただきました。学生と先生が協力してiPadの初期設定や貸与式を実施されているとご説明いただきました。

GIGAびらきの実際の様子
当日は、クイズ形式で使い方を考えるなど、子どもが自ら判断する経験を促しているとご紹介いただきました。また、地図アプリで世界を体感したり、音楽作成アプリを使ったりする活動など、実際の授業の様子も示されました。
デジタル・シティズンシップの理念をベースとしながらも、学生の皆さんの創意工夫により、体験や体感、実感を重視した実践が多く見られたとご紹介いただきました。

GIGAびらきの成果と課題
成果として、子どもが考える姿が生まれたことや、学生の育成につながったとご紹介いただきました。一方で、教員間の意識の差や学生に任せる範囲の難しさ、保護者との連携が今後の課題であるとお話しいただきました。さらに、文化として理念を広げていく必要性をご提示いただきました。


林先生監修 デジタル・シティズンシップ教育チェックリスト
林先生より、デジタル・シティズンシップ教育推進のロードマップをご提供いただきました。学びの道具として大切に使う段階から、他者との関係の中で学びを作る段階、社会参加へ広げる段階へと、レベルごとに大切にしたい考え方・行動が整理されています。
※ チェックリストのダウンロードは こちら



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