【授業見学レポート】自己調整学習を支える共有ノートの授業づくりー城南学園小学校 荒濵豊樹先生ー
ロイロ認定イノベーターの荒濵先生は、共有ノート上で児童が相互参照を行いながら複線型の授業を進める「ロイロバース」を実践されています。
2025年3月11日に荒濵豊樹先生の算数の授業を見学させていただきました。
即時共有・他者参照ができるロイロバースを使いながら、活発に友達と関わり、自分の考えを広げたり深めたりする授業でした。
LoiLoNoteを使った自己調整学習の可能性を、実際の授業をもとに紹介します。
参考リンク 【ロイロ認定校】城南学園小学校(大阪府)
参考動画
学習の流れ
課題の提示→自己解決→つなげ深める→拡げる→振り返る
6年生算数「テープのりしろ問題」
課題の提示
「少ない場合から考える」「置き換えて考える」など、算数の授業で1年間を通して課題を解決する際に使ってきた見方・考え方を復習します。
先生より、本時の課題が2つ同時に提示されました。
問題【長さ10cmのテープが30本あります。はしを1cmずつ重ねてつなぎます。①何cmの長さのテープができますか?②何cmの長さの輪ができますか?】
「どんな見方・考え方が使えそうか?2つの解き方の共通点や違いを考えながら取り組みましょう」と問いかけられました。
自己解決
子どもたちは本時の課題に対して、どんな見方・考え方が使えそうかを意識しながら、本時の自分のめあてを立てます。
めあてを立てた後は、座席表に見立てられた自己解決スペースで課題に取り組みます。自力で解決できそうな子はピンク、ちょっとだけ道筋が見えている子は黄緑、自分だけでは解決が難しい子は白に、カードの色を変え自己表明をします。
図や表などを使い、自分の考え方を表現します。授業の最初に考えた見方・考え方が使えないかを常に意識しながら思考する姿が印象的でした。考えている過程が共有ノート上に即時反映されるため、先生は子どもたち一人ひとりの思考を俯瞰して見とることができます。
つなげ深める
ある程度自己解決ができた子どもたちは、つなげ深めるスペースにカードごと移動させます。即時共有されているため、先生の指示がなくても簡単に他者参照を始めることができます。同じ考えの友達と交流しながら考えを深めたり、別の視点で取り組んだ友達の考えを聞きながら考えを広げたりしていました。
中にはなかなか答えに辿り着けない友達に歩み寄り、ゆっくり丁寧に説明をする姿も見られました。一人でじっくり考える子、ちょっとヒントをもらいに歩み寄る子、グループで考えを広げる子、黒板の前で考えを整理する子など、多様な学び合いが見られました。
拡げる
本時の課題を解決できた子どもたちは拡げるスペースに移動し、数値や設定などを変えながら、問題作成に取り組みます。
多くの子どもたちが解決に至ったところで、どんな見方・考え方を働かせたのかを全体で共有します。先生が「共通点は?」「違いは?」と問いかけることで、子どもたちはより深く考えることができていました。
振り返る
振り返りシートに本時の振り返りを記入します。「今日の授業の大事な考え方は?その考え方を使えばどんなことができる?」という問いかけがなされていることで、子どもたちはできたこと・わかったことだけに目を向けるのではなく、思考のプロセスに着目して振り返ることができます。
振り返りも共有されているため、友達がどのような見方・考え方を働かせて取り組んでいたのかを他者参照も行いながら、さらに考えを広げたり深めたりすることができます。
授業者インタビュー
授業者の自己調整学習の考え方や思いについては、以下のインタビュー記事をご覧ください。
資料請求・利用についてのお問い合わせ
資料請求
ロイロのご紹介資料はこちらからダウンロードしていただけます
郵送ご希望の方は以下のフォームからご入力お願いします
注意
パンフレットは無償で郵送させていただきます。
利用についてのお問い合わせ
ロイロは導入初年度の1年間は無償でご利用いただけます。また、先生方のみのご利用は永年無料です。
お問い合わせ・ご利用ご希望は以下のリンクからお願いいたします