高1 国語総合イ 小説『羅生門』とコロナ禍との共通点を考える【実践事例】 (名古屋市立山田高等学校)

高1 国語総合イ 小説『羅生門』とコロナ禍との共通点を考える【実践事例】 (名古屋市立山田高等学校)


基本情報
授業担当者小川亞希子
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科高校1年生 / 国語総合イ
単元小説 『羅生門』(芥川龍之介)
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〈実践の概要〉
「比喩表現の効果」「老婆の論理を端的にまとめる」「『にきび』の意味」など、いわゆる国語における記述解答を「カード送付→記入して提出箱へ」というかたちで実施。解答時間は3~4分。締切後は解答を画面配信しながら見比べ、より本文内容に基づいた客観的な解答ができているものを選出する。
また、単元の終盤には「羅生門」とコロナ禍との状況とを比較する。共通しているところを教科書本文に線引きし、どのような思考からそのような行動に至ったのかを考察することで、極限状態におかれた人間心理に触れる。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
全員に解答の機会が与えられるため、普段鋭い考察をしながらも目立たない生徒が、活躍することができる。
記述式の発問であっても、各々が各々の語彙力に応じた文を作成して提出してくれるため、正答がでるまで指名していくような授業ではなくなる。
教科書本文を取り込んで、線引きや付箋を貼るような加工も可能になる。

〈実践の目標〉
「比喩表現の効果を考える」「老婆の論理を端的にまとめる」「『にきび』の意味を考える」。
「羅生門」とコロナ禍との共通点を考える。
根拠とした教科書の本文に線引きをする。

〈授業写真〉

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〈場面1〉本時の目標の提示
教員は、「羅生門」とコロナ禍との共通点を考える、という問題を提示する。生徒に見通しをもたせるため、はじめにすべてのカードをセットにして生徒全員に送信する。
生徒は、「羅生門」と、新型コロナウイルスが蔓延した現代の状況との共通点を挙げ、人間が陥りがちな思考について自分の言葉で表現するとともに、小説という表現形式の可能性について考察する。

〈場面2〉コロナ禍において、残念に感じたことを挙げる
教員は、1枚目のカード「コロナ禍における残念なこと」を記入提出させる。回答内容は共有し、著名人の感染、著名人の不謹慎な行動、コロナ離婚、休校などという生徒にとって身近な話題のほかに、失業や明日の暮らしもままならない状況、マスクの高額転売、詐欺など、「羅生門」の内容と共通することも現在のコロナ禍では起きていることに気づかせる。

〈場面3〉「羅生門」本文ではどのように描かれていたかを確認する
教員は、現代のコロナ禍の状況と「羅生門」との共通点として、(緑)詐欺、(青)自粛警察、(赤)コロナ差別・いじめの3点を示し、それぞれについて「羅生門」本文のどの部分に描かれているかを探すために教科書のスキャン画像に線引きをさせる。

〈場面4〉共通する人間の思考は何かを考察する
生徒は、授業用ノートを見返しながら、どのような思考からそのような行動にでたのかを確認し、現代のコロナ禍の状況と「羅生門」とにおける人間の思考の共通点は何かを考察する。カードにして提出する。
教員は、提出されたカードを画面配信しながら、(緑)自分さえよければいい・生きるためにはしょうがないという考え、(青)その場限りの正義感・自己陶酔・目先の問題しか見えていない、(赤)理解しがたいもの・目に見えないものに対する恐怖が共通することを提示する。

〈場面5〉小説の存在意義
生徒は、「新型コロナウイルス流行のことを後世に遺すなら、あなたはどのようなツールを用いるか。それは何故か」という問いに対してカードを作成し、提出する。教員は、芥川龍之介の人間描写の巧さと、小説という表現ツールの役割やおもしろさに気づかせる。

〈場面6〉ふりかえり
教員は、「ふりかえり」として、ルーブリックによる自己評価を送信する。生徒は、自分の学習状況に応じてルーブリックの該当箇所を○で囲み、提出箱へ送信する。

〈授業写真〉
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