(北海道幌加内高等学校)ブタの眼球を解剖しよう【実践事例】

(北海道幌加内高等学校)ブタの眼球を解剖しよう【実践事例】

#実践報告  #授業実践事例 #理科 #高等学校

基本情報
授業担当者村岡 徹
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科高等学校1年 / 科学と人間生活
単元眼の構造とはたらき
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〈実践の概要〉
観察が苦手な生徒でも観察しやすく・記録しやすく・考えやすくすることを目的として、ブタの眼球の解剖にロイロノートを活用しました。プリントの説明だけでは解剖の方法がわからない生徒は、事前に教員が作成したお手本動画を参考にしながら進めていきます。課題を書いたカードを手順にそって繋げて配信し、そのカードに写真を載せたり、文章を書き込んだりすることで記録します。提出箱で全生徒の記録を共有することで、出来なかった課題を生徒同士で補い合い、さらに考えを比較することで、観察後の考察がしやすくなりました。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
お手本動画や活動の流れに沿って繋げた課題カードを生徒に配信することで、1人で解剖を進められる生徒が多くなる。
写真を撮って各部位の名称を書き込んだり、カードに文章を書き込んだりすることで、解剖の流れや体験したことを記録しやすくなる。
提出箱で全生徒の記録を共有したり、考えを比較したりすることで、生徒が様々な考え方を認識し考察しやすくなる。

〈実践の目標〉
生物の体に対する興味・関心を高めること。
他の人の考えを踏まえて考察し、自分の考えを表現すること。
解剖を行う技能を身に着け、正しく結果を記録できるようにすること。
眼の構造や機能についての理解を深めること。

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〈場面1〉眼の構造についての確認と今日の授業の概要説明
プリントの図をもとに眼の各部位の名称や機能について確認する。今日の授業で行うブタの眼球の解剖の概要について説明する。ブタの眼球は前日に食肉加工施設から購入したもので、命をいただいて学習を行うことを理解させる。気分が悪くなるなどした場合は、無理に解剖を続けずに休むことも可能とするので、すぐ申し出るよう伝える。

〈場面2〉問いについて考える
「眼の内側は何色か。何のためにその色なのか。」、「水晶体は何の物質でできているか。どうやって確かめればいいか。」という問いについて考えさせる。明確な理由が思いつかない生徒でも、簡単な予想として答えを書くよう指示する。各生徒で思考5分間、グループで相談5分間、全体で共有の順で活動を行う。

〈場面3〉ブタの眼を解剖する
iPadが汚れないように、保存用ビニール袋に入れて使用する。事前に教師が解剖をしている動画を撮影し、お手本動画として配信する。自分で解剖を進めたい生徒は、プリントに載っている手順を見ながら解剖を行う。プリントだけでは解剖の方法が理解できない生徒は、お手本動画を見ながら解剖を行う。教師は机間巡視を行う。

〈場面4〉解剖を進めながら課題に取り組む
「写真を撮ってアップしよう。」、「写真の中で、角膜・虹彩・瞳孔・強膜・視神経はどれか記入しよう。」、「水晶体はどんな形?どんな感触?」などの課題が書いてあるカードを手順に沿って繋げて配信し、生徒はそれぞれそのカードに記録しながら解剖を進めていく。同様に場面2の問いに対する解答を改めて記入する。

〈場面5〉記録・考えを比較する
プロジェクターに教員のiPadの画面を映しながら、ロイロノートの提出箱で全生徒の記録を共有し、課題に対する解答を比較する。解答できなかった課題がある生徒は、解答できた生徒の記録を参考にしながらすべての課題に解答する。同様に場面2の問いに対する各生徒の解答も共有・比較し、改めて考察する。

〈場面6〉学習内容をまとめる
解剖を通して学習した内容のまとめを行う。問いに対する解答として、生徒が解剖して取り出した水晶体をお湯で茹でると無色から白色になることから、卵の白身と同じ反応であるため、水晶体はタンパク質でできていることを実験で確認する。最後に観察を行った感想や気付いたことをロイロノートに自由に書いて提出する。

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