中学 総合 PREP(プレップ)法で事件を解決しよう【実践事例】(松阪市立飯高東中学校)

中学 総合 PREP(プレップ)法で事件を解決しよう【実践事例】(松阪市立飯高東中学校)

松阪市立飯高東中学校
平野 修教諭
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解決のポイントを説得力のある表現で説明し合おう
PREP法の説得力ある表現について、クラス全体で共有することで、自分の考えを説得力を持って説明できる力を育てます。

前時に学習した「無料通話アプリ」についてのトラブル事例について、起こった原因と登場人物の人間関係について着目し、整理します。
「私が考える解決ポイント」と「私が考えるキーパーソン」に着目し、自分なりの着目ポイントを持ちます。
解決のためのポイントについては前時にある程度まとめていましたが、本時ではPREP(結論・理由・事例・結論)法の表現方法を意識して、自分の考えを再構成していきます。
グループになって、疑問点や小さな気づきについて話し合いをすることで、小さな気づきの共有が行われ、生徒全員が自分の考えを説得力のある表現方法に変えていくことができました。
そして、プリントに書き込んだ文面をロイロノートのカメラ機能で撮影し、教師に送信します。
それを一覧表示し、説明文をグループ分けし、各グループの代表者が自分のまとめた内容を紹介します。
表現方法としての説明手順や発声法・姿勢などについて、良かった点を挙げてクラス全体で同じように理解させることができました。


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ロイロノート導入のメリット

ロイロノートスクールを利用するようになってからは、生徒の全員の考えを集約することができるようになりました。

それまでは、教師と生徒が意見交流をしていても、必ず授業に参加していない生徒がいるのですが、「ロイロノートで自分の考えを表現する」という行為自体が一つの動機付けになり、授業そのものへの参加意欲を高めることになっていると感じます。

また、操作方法が感覚的に捉えやすいので、操作技術の習得に時間がかからない点もメリットです。

また、他のアプリで作成したデータを、「写真」を通して簡単にロイロノートに引き出せるので、幅広く使うことができます。


実践の目標

問題の解決について、自分なりの着目ポイントを持つことができる。

解決方法についてPREP法の手順に基づいた説得力のある表現でまとめることができる。


実践の場面

1. トラブル事例と登場人物の人間関係を確認する
前時に学習した無料通話アプリのトラブル事例、「NHK for School メディアのめ」について、トラブルが起こった原因と登場人物の人間関係について着目し、整理する。
その際に、トラブル事例の様子を紹介した写真パネルを黒板に貼り付けて、前時に学習した内容を確認させる。
写真パネルを使用することで、「残る情報」として、授業中にいつでも確認できる情報とする。


2. キーパーソンと着目ポイントを共有する
登場人物を「当事者」、「(解決を)支援するサポーター」、「(同じことを)くり返さないためのキーパーソン」に分類して、自分なりの着目ポイントを持つ。
その際、「最も自分が気になった点」を 解決のためのポイントとし、そのポイントについて説得力のある表現で紹介することが目的であることを告げる。


3. 表現技法「PREP法」について説明する
表現技法の1つであるPREP法(結論・理由・事例・結論)の説明教師がプレゼンし、考えていることを一定の手順で論述すると説得力が上がることを伝える。
説明する時に、論述手順を具体的な表現に変えて、一定のフォーマットとして生徒に提示することによって、具体的な文章を浮かびやすくする。


4. グループ学習の中で、自分の考えを「PREP法」でまとめる
Point(結論)・Reason(理由)・Example(事例)・Point(結論)の順に自分の考えを構成する。
グループになって、疑問点や小さな気づきについて話し合いをしながら、事件の解決ポイントをまとめる。


5. プリントに書き込んだ文章を、タブレットで撮影して送信する
プリントに書き込んだ文面をロイロノートのカメラ機能で撮影し、教師に送信する。
情報共有に必要な撮影方法や、明るさなどに気を使いながら、タブレットを道具として適切に利用できるようにする。
この時間は、比較的文字数の多い情報をやりとりすることになるため、「テキスト」、「お絵かき」の機能を使用せず、「カメラ」または「写真」によって情報量の多いデータのやりとりをさせる。


6. 情報共有と発表をする
生徒が撮った画像を一覧表示し、説明文をグループ分けする。
そして、各グループの代表者が自分のまとめた内容を紹介する。
他の発表者の様子を見ながら、説得力の上がる説明手順や表現方法について意見交換をする。
この時に、実際のトラブルは再発性が高いため、その再発を防止する点を1つの大きなポイントとして確認する。また、表現方法としての説明手順や発声法・姿勢などについて、良かった点を挙げてクラス全体で同じように理解させる。

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