中3 理科 教科書の内容を先生の替わりに説明しよう【実践事例】(東大阪市立弥刀中学校)

中3 理科 教科書の内容を先生の替わりに説明しよう【実践事例】(東大阪市立弥刀中学校)

東大阪市立弥刀中学校
今城 善夫教諭
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教科書の内容を一人ひとりが少しずつ分担し、ロイロノート・スクールを活用してそれぞれのテーマに沿って授業をする事で、プレゼン能力を高めます。

3年最後の単元である環境編の第2章「人間と環境」〜第5章「科学技術の利用と環境保全」では、現代社会におけるさまざまな問題に対して、自ら考え行動する力を身につけることが求められています。
今回は、この単元の学習範囲全体を各グループごとに振り分け、さらにグループ内で一人ひとり範囲を決めて、内容をまとめたミニ新聞を作ります。そして、ミニ新聞をもとに発表原稿を作成し、教科書に載っている順にロイロノート・スクールを使ってプレゼンを行いました。発表の際には、生徒に司会を任せて進めます。ミニ新聞は大変小さいものですが、ロイロノート・スクールの画面上で拡大表示でき、さらに重要事項などに線を引いたりできるので、発表が不得意な生徒でもグループのメンバーに手伝ってもらうことで、良い発表ができていました。生徒同士で相互評価をさせ、1人が発表を終えるたびに、簡単な評価と感想を書かせます。
また、全員のミニ新聞を他クラスや他学年の保護者にも見てもらいたいと考え、三者懇談期間から卒業式までの期間中、玄関ホールに掲示しました。

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ロイロノート導入のメリット

写真を撮ってすぐにプレゼンテーションに使えること、Webでの資料探しも簡単にできること、そして集めた資料のカードを並べてつないだり、離したり、順序を替えたりと直感的にできることがメリットです。どんな生徒でも、一度教えただけで後は自分でできるようになり、取り組みが非常にスムーズにできました。

発表に関しても、拡大、部分的強調などが簡単にできるので、以前のように模造紙に書いたりすることに比べてとても効率的であり、プレゼンの内容を深める時間を多く取ることができました。

本校にタブレットは4人で1台分しかないため、一人ひとりの作業時間を十分に確保することはできませんでした。しかし、班員で「協力する」という点でコミニュケーション能力の向上には役立ったと考えています。


実践の目標

ミニ新聞を作ることによって、その範囲のエキスパートになる。

ロイロノート・スクールを使ってプレゼンする(発表資料製作、発表)能力を身につけることができる。

発表において、班員みんなで協力する力をつける。

生徒同士が相互評価をすることにより、プレゼンを聴く力を身につけることができる。


実践の場面

1.【1時限目】テーマを設定する
教科書の範囲を各グループごとに振り分け、さらに、各グループで一人ひとりが担当する範囲を決める。範囲を決めるためには、ある程度教科書を読んで、話し合いをすることになる。
この段階で、すでに学びが始まっている。

2.【2時限目】ミニ新聞を作成する
教科書や各自で持ち寄った資料をもとに、A5版の小さな用紙を使って、一人ひとりがそれぞれのテーマでミニ新聞を作成する。用紙が小さいので、1時間で十分に仕上げることができた。
指示したことは、①必ず図を入れること、②色えんぴつや蛍光ペンなどを使ってわかりやすくすること、③自分の意見や感想を必ず入れることである。テーマが全員違うので、それぞれ集中して取り組んでいた。


3. プレゼン資料を作る
作成したミニ新聞をもとに、発表原稿を作る。また、プレゼンをするために、完成させたミニ新聞や教科書の写真を撮影して、タブレットに取り込み、ロイロノート・スクールの画面上に並べてプレゼン資料を作る。それができたら、グループの他のメンバーに協力してもらって、タブレットの操作について打ち合わせを行い、発表練習を行った。


4. プレゼン発表をして、それぞれのテーマに沿って授業を行う
教科書に載っている順に、一人ひとり発表をする。発表の際には、生徒に司会を任せて進めさせた。発表者は発表用原稿のみを持ち、グループの他のメンバーがタブレットの操作を行う。
ミニ新聞は大変小さいものであるが、ロイロノート・スクールの画面上で拡大表示でき、さらに重要事項などに線を引いたりできるので、発表が不得意な生徒でもグループのメンバーに手伝ってもらうことで、いい発表ができていた。


5. 相互評価を行う
1人が発表を終えるたびに、評価と感想を書かせた。
評価の内容は、原稿の棒読みにならず、前を向いて発表できたか、わかりやすかったか、という簡単なもので、感想も1行ほどのものであったがそれだけでも集中して記入していた。相互評価をすることにより、集中力を高め、より良いものを目指していった。


6. ミニ新聞を玄関ホールに掲示する
全員のミニ新聞を他クラスや他学年の保護者にも見てもらいたいと考え、三者懇談期間から卒業式までの期間中、玄関前に掲示した。


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