小6 算数 全体を求めて【実践事例】(台中日本人学校(台湾))

小6 算数 全体を求めて【実践事例】(台中日本人学校(台湾))

台中日本人学校(台湾)
吉野 了太教諭
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ロイロノート・スクールの機能を最大限に活用し、ジグソー法の効率化を目指す授業を展開します。

本単元は、小学校6年の学習を終えた段階で実施できる内容であり、レベルの高い問題を提示した。
解法が数通り考えられるため、多様な解法を引き出し、それぞれの理解を促すことが実態に相応しいと判断して実践した。まず、学習の進め方、学習形態、学習問題の提示をロイロノートで行い、問題に取り組む個人の時間を持った。各自がA・B・Cの資料を受け取り、自分で受け取った資料をしっかり読み込んだ後、グループごとに集まって自分の考えを発表し合った。A・B・Cそれぞれで考えを深めた後、最初の3人グループに戻り、各パートの説明を行った。それから、各グループの代表者が自分たちの資料を使って説明を行い、様々な考え方を導くことができた。
最後に本時の振り返りを行う際、Googleフォームで質問事項を作成し、それをロイロノートで送付した。児童は受け取った振り返りシートからリンクでGoogleに移行し、チェックすることで学習の振り返りを行っていった。


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ロイロノート導入のメリット

ジグソー法を行う際、資料をそれぞれ個別に配付でき、まとめた資料を教師に送り、それを拡大して説明できることに大きなメリットがあると感じました。

また、操作に慣れてきた段階であったため、考えをまとめる際もロイロノートを使用してまとめるグループが多く、説明資料が大変作りやすかったです。

本時の振り返りの際はGoogleのプラットフォームを使用し、ロイロノートで一斉送信することで、チェックするだけで意識調査が集約・集計できました。。


実践の目標

問題の解法について自分なりに理解するとともに、再度同じ問題に取り組んだときに解法の見通しを立てることができる。

各学習段階において分かった、分からなかったという自分の理解度を意識させ、段階を経るごとに理解を深めることができる。

ロイロノートを活用することで生まれた時間的な余裕と効率性を生かし、より話し合いに時間をかけて取り組み、多くの考え方に触れることができる。


実践の場面

1. 学習内容を把握し、問題を確認する
学習の進め方、学習形態、学習問題の提示をロイロノートで行った。学習問題はノートにも張り付けてあるが、ロイロノートでも送信し、見やすい方を確認させながら取り組ませた。
ロイロノートによる学習問題の提示はノートよりも大きな画面で確認することができるため、ほとんどの児童がロイロノートを開いて確認していた。ノートに添付された学習問題は、振り返る際に意味がある資料であり、双方が効果的に機能していたと思われる。



2. 問題に取り組む個人の時間を持つ
与えられた学習問題を自分で解く段階では、主活動としてノートに書き込むことを指示していた。
学習問題に出会い、これまでの既習内容を生かしながら解こうとする児童の姿が見られた。特に線分図が重要な図であることを理解している児童が多く、すぐにノートに書き込む児童や、自分なりの絵や図を用いてまとめる様子が見られた。学習問題に取り入れた挿絵は、状況が捉えやすいようにしたものであり、児童にとってはより理解しやすいものになっていたようである。



3. エキスパートに分かれて資料を理解し、考えをまとめる
各自がA・B・Cの資料を受け取り、個人で考える時間として設定した。
まず、自分で受け取った資料をしっかり読み込み、自分の考えをまとめる段階では直接ロイロノートに書き込んで自分の考えを明らかにする児童が多かった。その後、グループごとに集まり、自分の考えを発表し合う活動に取り組んだ。この段階になると、自分が書き込んだ資料を提示しながら、タブレットを片手に熱心に説明する場面が見られた。この際、タブレットだけではなく自分のノートと両方を上手に活用しながら説明するという、その時に応じた説明ツールの選択もできていた。



4. ジグソー活動による解法を究明する
A・B・Cそれぞれで考えを深めた後、最初の3人グループに戻り、各パートの説明を行う。
この3つの資料を組み合わせることで解法が導けるのだが、解法を導くための方法を夢中で説明する児童の姿が見られた。また、次段階のクロストークで発表する資料を作成するため、ロイロノートを使用したプレゼン資料を作成するグループが多く存在した。
中には、これまで取り組んできたグループの考えを画用紙にまとめた後、その資料を写真で送る班も見られ、自分たちの発表形態や話合いの進度によって資料作りの方法選択が行われている様子が確認できた。



5. クロストークによる解法を共有する
各グループの代表者が自分たちの資料を使って説明を行う。様々な考え方を導くことができたことが確認できた。
また、ロイロノートを活用しているため、資料の送受信や提示が簡単にでき、発表に効果的だった。特に資料の拡大・縮小を容易にできることも発表の効率を高める要素の一つだった。発表後、最初の問題をもう一度解く段階へと移った。本時では時間の関係で取り組むことができなかったが、エキスパートやジグソー、クロストークの学習から得た個人それぞれの情報を駆使して問題に取り組む大切な段階である。
今回は宿題として設定し、本時で学習したことが家でも吸収できているかどうかを確認するものとして扱った。



6. 本時の学習を振り返る
学習の振り返りでは、Googleフォームで質問事項を作成し、それをロイロノートで送付した。
児童は受け取った振り返りシートからリンクでGoogleに移行し、チェックすることで学習の振り返りを行った。これは大変効果的で、Googleのツールとロイロノートのツールがあって実現できる素晴らしい機能だと感じた。当然、回答した内容は全て自動で集計され、学習指導の評価を判断する資料として活用することができた。



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