プロジェクト型・探究型学習とロイロノート・スクール名古屋市立矢田小学校の取り組み

プロジェクト型・探究型学習とロイロノート・スクール名古屋市立矢田小学校の取り組み

名古屋市立矢田小学校では、学びの個別化・協同化・プロジェクト化の三つの視点と、個別最適化のために以下の2つを柱に掲げ、一人一人がわくわくする問いを自ら立て、見通しをもって、人と協同しながら主体的に解決する児童を育てる学びを実現しています。

探究的な学び(PBL)を重視した総合的な学習の時間・生活科
タブレット PC1人1台を効果的に活用した教科学習

タブレット PCを活用した個別最適化した教科学習でも、探究的な学びでも、ロイロノート・スクールは広く活用されています。
矢田小学校で、ロイロノート・スクールがどのように活用されているのかをまとめました。

探究的な学び(PBL)を重視した総合的な学習・生活科とロイロノート・スクール
矢田小学校では、「わくわく学習」という名称でPBL(プロジェクト型学習)に取り組んでいます。
探究的な学びでもロイロノート・スクールは広く活用されていました。

PBLを重視した総合的な学習について
矢田小学校では、1年間を通じて、
① ふれる
② 問いやゴールを決める
③ 企画書をかく
④ ゴールに向かって探究を進める
⑤ プロジェクト全体をふりかえる
⑥ 発表する
という6つのステップで、探究的に学びを進行していきます。それぞれのステップについて説明します。

① ふれる
企業や専門家などの外部の機関とも連携しながら、学年ごとのテーマに関連した様々なことを体験する

② 問いやゴールを決める 
①での体験をもとに、もっと知りたいことや追求したいことを決定する
 

③ 企画書をかく
ゴール(目標)にたどりつくための計画を立てる

④ ゴールにむかって探究を進める
ゴール(目標)や、つけたい力をもとにして、学習履歴図を使って振り返りながら探究を進めていきます。
 

⑤ プロジェクト全体を振り返る
プロジェクトの全体を振り返り、プロジェクトの成果、学んだこと、成長したことを考えます。
 

例:「車椅子利用者ではない方に、車椅子の介助方法を知ってもらう」ことをゴールに取り組んだ児童のグループ
プロジェクトを通して達成できたことは?
車いすの人の大変さを実感して、それをどうサポートしたら良いのかを考えて車いすの人の少しでも役に立つことができたと思う。
プロジェクトを通して成長したところは?
思ったことを言うだけではなく、相手がどんな気持ちになるかを考えて言うことができるようになった。
つけたい力をできるだけ強くつけられるように自己をみつめたり、一つ一つ考えながらプロジェクトに取り組むようになった。

⑥ 発表する
プロジェクトでの学びを、プレゼン・ポスターなどを通じて発表します。

この6つのそれぞれのステップでICT、ロイロノート・スクールが効果的に活用されていました。

グループの意見集約・議論のツールとして
矢田小学校の探究活動では、児童は主に小グループに分かれて活動を行います。その際に、グループでの意見の集約や議論にロイロノート・スクールが多用されていました。

車椅子の人たちが暮らしやすい街づくりのための実証実験を行っているチーム。
車椅子を実際に動かしながら、実証するためのアイデアをロイロを使って出し合っていました。

目の見えない人たちへの理解をどうやったら深められるか話し合っているチームでは、体験会の企画が練り上げられていました。


多くの児童がロイロをつかって意見を集約し、議論を深めていました。

プレゼンテーション・メディア作成ツールとして
PBL(プロジェクト型学習)では、児童の成果発表のステップが不可欠です。ロイロノート・スクールは手軽にプレゼンテーションや動画などのメディアが作成できるツールとしても活用されていました。

動画作成・録音機能・手書き・写真など、さまざまなメディアを使うことで簡単に映像作品やプレゼンテーションを作ることができます。

カードをつなぐだけで、簡単にプレゼンテーションが作れるので、低学年の児童でもプレゼンテーションを行えます。
各家庭と学校をZoomでつなぎ、2年生の児童が保護者に対してプレゼンテーションを行っていました。

タブレット PC1人1台を効果的に活用した教科学習とロイロノート・スクール
名古屋市立矢田小学校では、2020年度より、ロイロノート・スクールの活用をスタートしました。
児童と教師が双方向でやりとりができるロイロの機能を活用して、学年・教科問わず児童が主体となる学びが実現されています。

6年生体育:児童が見通しを立てて、自らの学習の進め方を考え、技能の習得を目指す
6年生の体育の授業では、跳び箱での運動を「トビバコモンスター」というストーリーに仕立てて、自分なりの攻略方法(学習の進め方の計画)を児童が立てることで実践を進めていました。
時間の開始時に、先生は前時までの取り組みで気になったことを全体で伝えます。運動のポイントも動画を使うことで、簡単に示すことができます。
児童は自分がどのように目標を達成していくか、攻略ストーリー(運動計画)を考えて練習していきます。
時間の途中でも、必要なポイントはロイロに記録されているので、必要に応じて何度も見返します。



また自分達の実践の様子もビデオで撮影して、見返すことで、効率よく、自分の運動を改善していけます。
時間の終わりに、本時の振り返りを行います。振り返りも、先生が観点を示したシートや自分たちが撮影した動画を使うことで具体的・定量的に行うことができます。また、お互いの振り返りのシートを回答共有で確認することもできます
次の時間に、単元のまとめとして、跳び箱運動の成果をまとめたショートムービーを作成するそうです☺️


4年生国語 自由に想像を広げて書こう
不思議な言葉から連想を広げ、お話のアイデアを考える授業です。
シンキングツールを活用して、発想を広げていくとともに、友達同士で意見を共有して、より創作を深めていく取り組みがなされていました。

前の時間に、ウェビングを使って、児童は不思議な言葉をたくさん考え出しています。

本時では、そこから気に入ったものを一つ選んで、「どんなもの」「いいところ」「悪いところ」の視点で想像を広げるところから始まりました。
児童はそれぞれの視点に従って想像を広げていきます。他の視点でも思いつくことがあれば、どんどん付け足していきます。
周囲の友達と意見交換をしていくことで、さらに想像を広げます。
周囲の友達だけでなく、提出箱の回答共有を使って、クラス全体のアイデアも見ることができます。
協働的に、一人一人の素敵なお話を作ることができました。


1年生 算数 かたち作り
ロイロの手書き機能では自由に直線を書くことができます。やり直し・修正が手軽にできるICTの特性を活かして、子どもたちが楽しみながら図形の特徴を捉える授業実践がなされていました。

「家」をテーマに、ロイロの直線描画機能を使って、点と点を結んで自由に図形を描いていきます。
直感的な操作感覚で、低学年の児童でも自由に操作することができます。

出来上がった作品は、大画面でみんなで鑑賞します。「回答共有」で児童の端末からも閲覧できるため、気になった作品は自分の手元でもっと詳しく見ることもできます。


先生から伝えられた、「図形を見る観点」をもとに、同じテーマで形を作っても、完成する形が違うこと、点のつなぎ方が異なると形が変わることに気づかせます。
得られた気づきをもとに、今度は「植物」「動物」「乗り物」など、自分の好きなテーマのグループに分かれて図形を再度描画します。

できた図形は友達と見せ合って「何を描いたのか」のクイズを行ったり、回答共有で全員の意見を共有していいところをお互いに認め合います。


参考リンク
矢田小学校での各科目での活用事例をまとめました。

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