高2 倫理 西洋近代思想 習熟度の向上と定期試験対策のための問題演習(本校で独自に作成した1問1答形式の問題を用いて)【実践事例】 (日本大学山形高等学校)

高2 倫理 西洋近代思想 習熟度の向上と定期試験対策のための問題演習(本校で独自に作成した1問1答形式の問題を用いて)【実践事例】 (日本大学山形高等学校)


基本情報
授業担当者高木直哉
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科高等学校2学年/倫理
単元西洋近代思想
hr
〈実践の概要〉
倫理の授業では,単元ごとに教科書準拠のワークを活用し,基本事項・重点事項に関する理解と確認の為の取り組みをしているが,定期試験や大学入学試験への受験を念頭に置きながら,更なる習熟度の向上を図るために,本校独自に作成した問題にも取り組ませた。実際には,ロイロノートを活用し,履修しているクラスに対してそれぞれの単元ごとの問題を配信し,問題演習に取り組ませ,その後に生徒に自己採点をさせながら解答状況を確認し,また,生徒からの質問にも答えるようにした。これらの実践を通して,個別の問題ごとの理解度を分析・把握しながら,授業後の指導にもつながっていくと考える。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
クラスごとに一斉配信できるため,配布する日時の統一性が確保できる。
教科書準拠のワークとは別に,独自に作成した一問一答形式の問題に取り組むことで習熟度の向上が期待できる。
生徒が自己採点したものを担当教員が確認しながら,個別の問題ごとの生徒の理解度を把握できる。

〈実践の目標〉
重点事項の把握のために教科書準拠のワークに取り組ませながら,詳細な内容に関しても習熟度の向上を図っていく。
理解度の高い分野と低い分野を分析し,授業後の指導にもつなげていく。
単元ごとに取り組ませることにより,内容の理解の徹底を図っていく。

〈授業写真〉
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〈場面1〉教科書準拠ワークの取り組み終了後を基準にして演習問題を配信
今回は,担当しているクラスに対して,「経験論」「合理論」「社会契約説」「カントの批判哲学」についての一問一答形式の問題を同日に配信した。クラスごとに若干の進度の違いもあったが,各クラスがワークでの基本事項を確認した段階で同日に配信することが出来た。

〈場面2〉演習問題への取り組みと自己採点
従来は紙ベースで印刷した問題プリントを配っていたが,ロイロノートでの配信という形は今回が初めての取り組みであった。生徒たちは演習問題に取り組みながらも,独自に色付けや重要箇所を拡大して強調するなどの様々な工夫を加えている様子も見受けられた。また,一方では従来通りの紙ベースで配布されたものに書いて覚えることを望む声もあり,検証や改善も必要であると考えている。また,生徒に自己採点をさせながら解答の状況を確認し,併せて生徒の疑問や質問にも答えることとした。質問の内容としては,特にカントの思想の認識論や道徳論に関するものが多かった。

〈場面3〉テーマごとの解説を含めた総復習と今後の活用に関して
今回の内容は,西洋近代思想の成立やその後の展開といったテーマであり,現代思想の理解につなげていく上でもその土台となるものでもある。ワークと今回の演習問題に取り組み,各自の自己採点や疑問点の質問等を通して理解を深めて欲しいと考えている。また,今回の取り組みの最後に,解答状況を確認しながら,テーマごとの解説(振り返り)を加えながら総復習の時間を確保することができた。
今後の活用に関しては,今回実施したロイロノートでの演習問題を配信しての取り組みにとどまることなく,生徒たちのニーズを敏感に捉えて対応していかなければならない。そして,受験指導とともに,倫理という科目を通して人間の在り方や生き方についてより主体的に考察を深めることができる授業の実現に向けて私自身の積極的な工夫と活用が必要であると考える。
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